3/12・中国吉林省・朝鮮族

1回生にG君という部員がいます。
先月のクルージングに参加できず、じっくり話せなかったので声を掛けました。
一文字の名字で、訓読みだと思ったら音読みで、中国人二世だと聞いていたので興味がありました。

吉林省出身で朝鮮族だそうです。
そこで生まれ、5才まで吉林省に住んでいたのですが、両親とともに日本にやって来て、日本人に帰化したそうです。

僕は昔、吉林省・朝鮮族の大学生と10年ほど日本語で文通していたことがありました。
彼女はとても優秀で、日本政府からの国費留学生に選ばれ日本で勉強していた時、会ったこともあります。

ひらがなも上手に書き、日本人として違和感ない文章だったのですが、「日本人」と全く同じイントネーションで綺麗な日本語を話すのに驚きました。
朝鮮語・中国語・英語・日本語を話し、どれだけ出世するのだろうと期待していましたが、何故か大学卒業後数年で文通が届かなくなりました。

G君一家が日本に帰化した事情を話してくれました。
中国の現範図は広大ですが、もともとの漢民族の勢力圏はそれほど大きくはありません。
チベット・ウイグル・内モンゴル・満州・吉林は、第2次世界大戦終了までは別の国でした。
満州族の「清」が漢民族を征服していた時期は、統一国家でしたが、第二次世界大戦時は、日清戦争に負けた清が滅び、各地の軍閥が群雄割拠の時代でした。
最も強かった漢民族の蒋介石軍が、対日本戦で疲弊した状態で第二次世界大戦が終わり、ソ連コミンテルンのバックアップを受けた漢民族・中国共産党軍が蒋介石軍を台湾島に追い出したのが、現在の中国共産党国家です。

戦後のどさくさに紛れて、チベット・ウイグル・内モンゴル・満州・吉林を武力占領し、併合してしまいました。
ウイグルやチベットでは、漢民族が政策として移住し、公務員や警察官・給料の良い仕事は漢民族優先になり、先住のチベット人やウイグル人は仕事にあぶれます。
先住民の女性は、漢民族男性と結婚し、混血児を生み、次第に民族淘汰されています。

ソ連も、コアな少数民族をバラバラにして故郷を追い、僻地に移住させ、民族淘汰してしまいましたが、同じことを共産党中国もしています。
自由主義国なら、移動の自由があるのでそうはなりませんが、共産主義経済なら、計画経済の名を持って計画的に国が国民を移住させることが出来ます。

かつて中国漢民族優勢地域は、最後の帝国・清が満州国地盤の国がそうであったように、周辺地域からの征服された歴史を何度も繰り返しています。
その苦渋の歴史から学んだのか、支配地域での他民族を粛清する行動を強め、やがて地上から抹殺しようとします。
辮髪という独特の髪型をした満州族は、既に粛清され民族としてほぼ消えています。

これを吉林省も受け始めたそうで、漢民族がどんどん移住してきて、もともとの住民である朝鮮族が駆逐されはじめ、これでは出世は望めないと思い、ご両親は一大決心をして日本移住・日本国籍取得に動いたそうです。
彼がまだ5才だった頃のことなので、記憶にないと思いますが、こういう歴史をしっかりと心に刻み生きてきた姿に感銘を受けました。

「堂々としている」と部員から見られている彼は、一家の歴史を両親に教えられ、そのアイデンティティーが自信になっているんだなと感じました。
そして、家族の軌跡を僕のようなまだ知り合って日の浅い日本人に、何の躊躇もなく話す姿に、彼の育った周りの日本人が、彼や彼の両親に温かく接してきたのを感じました。

僕は日本人として日本に生まれて本当に良かったと思う。
日本は、いまでこそ単一民族国家と言われますが、朝鮮半島や大陸からの移民が多く渡ってきた多民族国家であった歴史も濃く残っています。
このヨットハーバーの近在地・琵琶湖の西は渡来人が多く住んだ地で、痕跡がたくさん残っている。
去年巡った「百穴古墳」は、朝鮮式のお墓が山中に点在していた。
近所の名勝「唐崎」の「唐」は、「韓・から」の音の当て字の地名だそうです。

僕は菅原道真の血を引くらしいが、菅原氏は土師氏の分家です。
土師氏は、キリストと同時代を生きた垂仁天皇が、生意気で力持ちの当麻蹶速と対抗させようと、遠く出雲から出雲族の野見宿禰を呼んだところから始まる。
野見宿禰は相撲で、当麻蹶速を破って相撲の神様になるとともに、皇后・日葉酢媛命の埋葬時に、殉職の風習を止め埴輪で代用するよう進言し、以降その職を得る。
埴輪造りや古墳造成作業職人として出雲族が呼ばれ、大和に住み着きます。
この出雲族の祖先は渡来人です。

先進国・中国大陸から、多くの渡来人を呼び、国造りに励みます。
中国大陸や朝鮮半島では、新たな皇帝が成立すると、前皇帝派や民族は粛清されるので、都度大量に日本列島に逃れて来ます。
日本神道の鳥居文化も、中国の統一国家・殷(商)と共通する鳥文化です。
殷がBC1000年に周によって滅ぼされた時、日本列島に渡ってきた民族が神道の起源だとも言われている。

彼は、帰化1世になるのか2世なのかわかりませんが、これから日本人としてしっかりこの地に根付いていって欲しい。
彼と話していて、中国共産党を立てて我が世の春を謳歌している漢民族の排他体質と、日本国の寛容さを感じました。
それとともに、平和ボケしている僕と、民族として粛清されつつある中国内の朝鮮族という歴史を背負った彼の強さを感じました。
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