1/15・ツキノワグマ~母と子の知られざる物語

夕食を食べながら、大河ドラマ「女城主・直虎」を見て、この日4度目の風呂に入り、自室に上がり寝る体制です。
NHKで「ツキノワグマ~母と子の知られざる物語」というドキュメンタリー物を見ました。

子育て中の母子に、オスが寄ってきます。
「やばい、子供が殺される」と予想した通り、オスは子を狙い、母はオスを追っ払おうと対抗します。
でも子はオスに噛み殺されてしまいます。
厳しい自然の掟です。

自分で子孫を残せないオスは、自分の子を残そうとメスを探します。
メスが子育て中(授乳中)なら、生理が起きず受精しません。
そこでオスはまず、他所のオスの子を殺します。
授乳しなくなったメスは、生理が始まり子を宿す準備が整うので、オスはそのメスに自分の子孫を宿してもらうのです。
子を失ったメスは、憎き我が子殺しのオスにも関わらず、子孫を残すという本能に従って、オスを受け入れ子を宿します。

この自然の摂理は、現京都大学総長・元京大霊長類研究所所長・山極さんの著書を2冊読んで知りました。
ゴリラは、子殺し・妊娠・子育て・子殺し・・・の摂理そのままの生活をしているので、密林の王者であるにも関わらず、頭数が増えません。
反対に言えば、適切なテリトリーを守るため、増えないようにしています。
ゴリラは、1頭のオスを中心に数頭のメス・そのオスの遺伝子を持った数頭の子という単位で生活するので、より強いオスが出現すると子殺しも凄惨を極めます。
自然の摂理により、より強いオスの子を次世代に残しているのです。
何でもかんでも、「かわいそう」として助けようとする人間とは大違いです。

チンパンジーやニホンザルは、特定のオスの子とわかることで起きる悲劇を回避するため、主にメスの欲求から、子供の男親がわからないように集団生活・フリーセックスの生活に移行します。
種内部の子殺し発生をなくし、オスが集団で集団を守ることで、より強い敵からも集団を守り、頭数を増やし種としての勢力拡大に成功しました。

樹上能力に劣る人間は、密林での餌場獲得闘いに負け、森からサバンナとの接続部に生活の場を移します。
しかしサバンナには肉食獣が闊歩し、多種からの被害が増大し、種の存続が危ぶまれるようになりました。

ここで人間が取った肉体改造は、多産です。
毎年子を宿す多産で、多死に対抗しました。
1年で独り立ちする熊と違い、人間は1歳になっても親の庇護が必要です。
とても今まで同様の「メスが1頭の子育て担当で3~4年」ではやって行けず、メスは子育てにオスを参加させる作戦に出ます。

集団生活内に親子関係が特定される家族単位を作り、オスに「我が子」を認識させます。
これが霊長類の進化の歴史です。
ニュースで、「シングルマザー母子家庭にやってきた別の男が、前夫の子を虐待する」というのが流れますが、山極さんの本を読んで以降、オスの本能だなと理解できるようになりました。

このドキュメンタリーは、山極さん達が開発した霊長類研究方法の「餌付けではなく、適度な距離を保って自然に生活する姿を見守ることによる研究」と同じ手法です。
カメラマンが何日も何日も空振りを重ねながら、足尾の谷を粘り強く探し遠くから生体を見る手法で撮られた映像を重ねた番組でした。

こういう気長なドキュメンタリーに資金提供出来るのが、スポンサーに左右されないNHKならばこそと思いました。
色々批判はありますが、このような放送局があっていいと思う。
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